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通信性能ベンチマークRAPICOMのFALCONエンジンの威力
1-1. WAN通信遅延スループット耐性

WANのTCPスループットの低下の原因のひとつであるパケット往復時間 RTT(Round Trip Time)とスループットの関係示したものです。

一般的なTCP、HTTP、FTPなどは、TCPのプロトコルスペックであるWindow Size=64KBを上限として、RTTの増加に対してスループットは著しく低下します。
Windows Sizeをスケーリングする手法として、RFC1323に示すTCPスタックを変更、RFC1323 ウィンドウサイズの拡張、RFC2582 高速再転送、RFC3042 限定再送などにより類似の効果は得ることは可能であるが、汎用的な適用は難しく、また、TCPセッションのバースト的なロス(通信停滞)に弱い。

本結果は、上記のTCP高速化技術に加え4つのTCPセッションとバッファリングにより制御を行い、RTTの増加に対して急激に低下するスループット低下特性を抑止する効果を示す。RTTが50~100ms以上においては、セッション数を4以上にチューニングすることで低下抑止効果をさらに高めることが可能である。

■計測環境
回線 100Mbps、 パケットロス 0%

■計測対象
HTTP RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
TCP RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
HTTP RAPICOMなし
TCP RAPICOMなし

WAN高速化アプライアンス「RAPICOM」WAN通信遅延スループット耐性 HTTP

■計測対象
FTP PASV put RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
FTP PASV get RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
FTP PASV put RAPICOMなし
FTP PASV get RAPICOMなし

WAN高速化アプライアンス「RAPICOM」WAN通信遅延スループット耐性 FTP PASV
1-2. FALCON性能試験:TCP送出クライアントでのWAN通信トラフィック特性

本試験は、TCPにより連続的にデータ送出した場合の、送出クライアントでのトラフィック変動状況を示すトラフィック波形を示すものである。矩形に近く、かつ、矩形部分の面積が大きいほど単位時間あたりのスループットが高いことを示す。 

TCPトラフィックは、パケットロス、遅延が極めて少なく、イーサーネットレベルでのフロー制御などが効果を発揮するLANでは、ワイヤースピードに近い理想的な波形を示す野に対して、RTTが20ms、100ms、400msとなるにつれて1-1に示すスループットの急激な低下が発生していることがわかる。RAPICOMの挿入によって、クライアントの送出トラフィックを矩形に保ちつつ、性能低下を極力抑えることがRTT=20msではLANに匹敵する性能を発揮している。RTT<=100ms以上では、送出波形上部の乱れが大きくなっているが、これは、RAPICOMが持つ内部バッファによる影響である。

いずれの場合も、RAPICOMの挿入によって飛躍的な送出性能が向上していることがわかる。

■計測環境
回線 100Mbps、 パケットロス 0%

■npRC 0ms(RAPICOMなし)
npRC 0ms(WAN高速化装置RAPICOMなし)
■npRC 20ms(RAPICOMなし)
npRC 20ms(WAN高速化装置RAPICOMなし)
■npRC 20ms(RAPICOMあり)
npRC 20ms(WAN高速化装置RAPICOMあり)
■npRC 100ms(RAPICOMなし)
npRC 100ms(WAN高速化装置RAPICOMなし)
■npRC 100ms(RAPICOMあり)
npRC 100ms(WAN高速化装置RAPICOMあり)
■npRC 400ms(RAPICOMなし)
npRC 400ms(WAN高速化装置RAPICOMなし)
■npRC 400ms(RAPICOMあり)
npRC 400ms(WAN高速化装置RAPICOMあり)
2. TCPパケットロス耐性

WANの性能低下の要因としてRTT以外にパケットロスによるTCPの輻輳回避による性能の劣化、また、輻輳状態、または、それに近い状態になった場合のスループットの回復の時間などが挙げられる。

RAPICOMは、複数のTCPセッションを確率的妥当性に基づいて制御するため、特定セッションでの輻輳の影響が発生して性能が劣化した場合でも、他セッションでの代替伝送等によりスムーズに配信することができる。

この結果は、通常のTCPと比較して、パケットロスに対する耐性が良く、性能の劣化を抑制できることに加え、単一TCPセッションの場合のセッション継続が不可能なほどのパケットロスが生じた場合でも、一定の性能を維持できるとも示す有用な結果の一つである。

■計測環境
回線:100Mbps、 RTT < 1ms

■計測対象
TCP RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
TCP RAPICOMなし

WAN高速化アプライアンス「RAPICOM」TCPパケットロス耐性
3. UDPパケットロス耐性(UDP受信最大スループット)

インターネット、広域イーサーネットなどで使用するテレビ会議システムなどでは、UDPを多用するものが多い。UDPはパケットロスの影響を直接的に受けるため、連続的なパケットロスは、映像や音声通信に直接的な通信障害を与える。RAPICOMはそれらのUDPパケットを、大容量バッファとマルチセッションTCPによる十分に確保された帯域へカプセル化することにより、WAN間でのパケットロスを防止している。

通常のUDP送出の場合、通信路上のパケットロス率が5%を超えたあたりから急激な性能低下を招き、宛先へ届くUDPパケットが減少するが、RAPICOMを適切にチューニング(グラフでは Queue=3072, Mulutiplicity=8)することで、低下率を10%以下にすることに成功している例である。

RAPICOMでは、TCPのみでなくUDPに対しても一定の通信改善効果が期待できる。また、スループットが安定することで、映像、音声の飛びが少なくなり、快適なアプリケーション活用の実現が期待できる。

■計測環境
回線:10Mbps Force 10 Full Duplex、 RTT < 1ms、 遅延装置バンド:unlimited

■計測対象
UDP RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
UDP RAPICOMチューニング (Quenue=3072 Multiplicity=8)
UDP RAPICOMなし

WAN高速化アプライアンス「RAPICOM」UDPパケットロス耐性(UDP受信最大スループット)
4. UDPパケットロス耐性(UDPパケット損失特性)

3の測定を、送出パケットに対する受信パケットの損失という点で取得したデータを示したものである。当然ではあるが、通常のUDPの場合は、通信路でのパケット損失がそのまま到着パケットの損失として示されている。RAPICOMの挿入によって、ディフォルト状態で、パケット損失が7%程度まではほとんど損失がなく、また、適切にチューニング(グラフでは Queue=3072, Mulutiplicity=8)することで、パケット損失が10%の場合でも、1%未満の損失で済むことを示している。

これらの成果は、RAPICOMの内部に存在するバッファの効果が非常に大きく、このバッファサイズとマルチセッションTCPでの送出帯域、UDPの送出元の送出スループットによってRAPICOMが適切にチューニングされれば、通信の極めて高い安定化が可能であることを示している。

■計測環境
回線:10Mbps Force 10 Full Duplex、 RTT < 1ms、 遅延装置バンド:unlimited

■計測対象
UDP RAPICOMディフォルト (Quenue=1024 Multiplicity=4)
UDP RAPICOMチューニング (Quenue=3072 Multiplicity=8)
UDP RAPICOMなし

WAN高速化アプライアンス「RAPICOM」UDPパケットロス耐性(UDPパケット損失特性)